失望|ぬくもり3-35

 人間の心とは、これほど短い間に、こんなにもさまざまに変化するものなのか。美玲は、彼と逢った瞬間に、忽ち気負いこんで、自分らしさが吹き飛んでしまうのを感じていた。初めて披露した挨拶の手話も、緊張で指先が震えていたために、思うようには動かせなかったのだ。その上、明信の手話通訳の男性が、なぜか彼自身ではないかと錯覚してしまい、もしかしたら本当は話すことができるのかと、あり得ない妄想までいだいて舞い上…

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