銃声|ぬくもり3-39

 美崎凪乃は、すぐにそこが海の上であると気付いた。目覚めたのが、豪華な造りの船室の中だったのだ。体の自由を奪われることなく、大きなベッドに寝かされていた。何が起きたのかは分からない。しかし、真っ先に頭に浮かぶのは、安否の不明な黒岩武雄のことであった。外から施錠がされている。今はただ、彼の無事を祈る以外にはなかった。 「あなたは!」 最初に現れたのは、まさかに山本茜であった。 「ここで逢えて…

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