突風|ぬくもり3-40

 目当ての渚にメールを送信した男たちは、茨岬の同じ場所に黒いワゴン車を停めて待ちかまえていた。車内に姉がいると見せ掛け、同様に薬を嗅がせて意識を奪う。そのまま陸路で連れ去るつもりでいるのだ。そろそろ洋上の取引が、須藤の手で大詰めを迎えているはずだった。鬼ヶ島も、想定通り、夥しい数の機動部隊に囲まれている。もう黒岩は、この世には存在していないだろう。須藤会とその一派の、我が世の春が訪れようとしてい…

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